湯ノ峰温泉・東光寺
さて、熊野本宮の次は今日の宿泊地「湯ノ峰温泉」へ向けて出発。
熊野本宮の手前で国道311号を折れると、いきなりこれでも国道か〜!というような山道。後でわかったのですが、こっちって旧道だったんですね(汗)普通はもう少し熊野川町寄りの「国道311号」を通るらしい…。
ほどなく湯ノ峰温泉に到着。さっそく今回のツアーのメインスポット(?)「旅館あづまや」さんにチェックイン。
原作で出てくる直江と高耶さんが「解毒治療」をした温泉がある旅館はここです。 文中にある通り旅館の正面には湯胸薬師「東光寺」のお堂があります。
旅館あづまやさんは創業がなんと江戸時代からという老舗。木造の建物には趣があります。…が、到着した私達にはそんな趣に浸ってる余裕はありません。気掛かりなのはただ一つ。そう、どの部屋が取れたのか…です(笑)
原作でいけば、直江達が泊まった部屋は窓から正面に湯胸薬師のお堂が見える2階。旅館あづまやさんは増築されていて本館と新館があり、かなり横に長いのです。そのなかで正面に湯胸薬師のお堂が見える2階といったら、正面玄関の真上あたり。
チェックインした私達を案内して下さったのはたぶんこの旅館の御主人か、若旦那さん(磯村テルさんの息子夫婦の息子??(笑))。私達の期待を他所に、この方はあっさりと玄関上の2階の部屋の前を通りすぎ、連絡通路のような廊下を渡って新館に案内して下さいました(泣)…というわけで、私達が泊まったのは直江達が泊まったと思われる「ケヤキ」の間より、かなーり(向かって)左手側になる新館の「カエデ」の間でした。残念。
さて、部屋に荷物を置いて一息ついた私達はさっそく湯ノ峰温泉探訪へ。
まずは湯ノ峰温泉に到着した高耶達が訪れた湯胸薬師の東光寺へ。
湯胸薬師の本尊は薬師如来の形をした湯の花の化石だそうです。その左胸から温泉が噴き出したということから湯胸薬師(ユノムネ)といわれ、転じて「湯の峰温泉」となったとか。
その湯胸薬師のすぐ手前、湯元橋のたもとにあるのが礼ちゃんがのぞき込んでいた「湯筒」です。河原にコンクリートで四角く囲まれた場所があり、そのなかに90度のお湯が湧いています。
原作にもありましたが、ここでは地元の方達が野菜などを茹でたりする共同炊事場になっているそうで、私達が見たときもサツマイモや卵が赤いネット(ミカンとか入れるやつ)に入れられてお湯の中にありました。近くの店先ではネット入りの生卵などが売っていて、観光客でも購入して茹でることができます。

旅館「あずまや」
写真中央の2階が直江達が泊まった「ケヤキ」の間



高耶達が訪れた東光寺


礼ちゃんがのぞき込んでいた「湯筒」

湯の峰王子
「湯筒」の次は「湯峰王子」へ向かいます。「湯峰王子」は熊野神に天誅を受け瀕死の状態になった高耶さんを連れて直江達が身を潜めていた場所。
湯の峰温泉から熊野本宮大社に向かう熊野古道「大日越え」の入り口に位置します。地図によれば湯の峰温泉から200mくらいの場所。が、近くてもさすが熊野古道。いきなり急な階段状の山道(汗)しかも細い。一歩よろめいたら崖下に真っ逆さま…というような場所もあるし…。 直江ってば、ここを気絶した高耶さんをかかえて登ったのか?(汗)高耶さんのことになると超人的な力を発揮する直江(笑)
「湯峰王子」の境内はちょっとした広場になっていて、小さな祠が祀られていました。
その境内で「ここらへんで高耶さんが直江の膝枕で…(いや、原作には「膝元」と書いてありますけど、希望って事で(笑))」なーんて、考えていたところに観光客と思われる若い女性2人組が出現。しばし妄想ストップ(汗)一瞬ミラファン?と思ったのですが、どうやら違ったようです。
女性達が去った後は写真を撮影して、鳥居の横にあったスタンプラリー用の湯峰王子のハンコを記念に押し、その場を後にしました。
旅館に戻った後は夕食までにまだ間があるので入浴することに。
せっかく湯の峰に来たのだから…ということで、まずは「つぼ湯」に行くことにしました。 この「つぼ湯」は原作にもありますが、小栗判官を蘇生させたという伝説のある湯です。
先ほど見た「湯筒」と同じ河原の少し上流に掘っ建て小屋の様なものがあり、その中に「つぼ湯」があります。
直径1.5〜2mくらいの穴の中に湯が湧いていて、入れる定員は3人。順番制になっていて受付は「東光寺」そばの公共浴場でします。
しかし、勇んでいった私達に受付のおじちゃんは無情にも「40分待ち」の言葉をくれたのでした…(泣)(この後、私達が無事つぼ湯に入れるまで、長い道のりが待ちかまえていようとは…。)
40分も待ってしまったら夕食には間に合いそうにもないので、ひとまずつぼ湯はあきらめ旅館に引き返しました。で、急遽変更して旅館の例の「大浴場」へ行くことに。今回の旅の最大目的地の一つである「大浴場」は本当は夕食後にゆっくり、じっくり堪能しようと計画していたのですが…。すっかり温泉に入るモードになっていた私達は勢いのまま大浴場へ。

直江達が身を潜めた湯の峰王子


直江が高耶さんを膝枕した(妄想)境内

 

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