今回、炎の蜃気楼原画展の会場になった林泉寺は、上杉家の菩提所である。
原画展がここで開かれると知った時、いったい何処に展示する場所があるんだろう…と思っていたが、存外お寺の本堂というのは大きいものだとわかった。
原画の展示はお寺の本堂の中で行われていた。
本堂の入り口には原画展のタイトル「火玄」(←一文字で「げん」と読む漢字。パソコンでは出ない…(汗))の文字とその下に盛大な薔薇の生け花が飾ってあった。
中はひんやりと薄暗くいかにもお寺の本堂という雰囲気の中に、パネルに入れられた原画がライトアップされて飾られている。そしてその原画を見に来たミラージュファンの行列…。鴨居に掛けてある上杉謙信公直筆のありがた〜い額とのミスマッチがなんとも言えなかった。
原画は浜田翔子さんほたか乱さん、そして写真家の黒崎彰さん撮影の写真が飾られていた。原画のイラストは単行本の表紙や雑誌コバルトの表紙、ポスターに使われたものが多く、浜田さんの原画ではイラスト集に掲載されたマンガ原稿などもあった。表紙の原画は意外と大きめで、あれが単行本の大きさになるにはかなりの縮小率になるな〜と感じた。他に、ほたか乱さんの原画の景虎様の頭がホワイトで修正してあったりしたのが見れて、何だかチョット得した気分。
原画展を見終わった後、本堂内の販売所で変わった物を見つけ購入。その後うろうろしていたら、世話役らしいおばちゃんが「せっかくだから本堂の仏様にお参りしていきなさい」と声を掛けてきた。確かにお寺の本堂まで上がり込んでいるのに、仏様に挨拶も無しで帰るのも悪いと思い、「そうさせていただきます」と返事をしたら、参拝&宝物殿拝観料として300円払わされてしまった(汗)
本堂の仏壇にお参りした後、特別に祭られている「直江兼継公」の仏壇に参拝する。本堂の仏壇の裏には代々の上杉家の御位牌が祭られている部屋があったが、他所者が入り込むのには申し訳ない場所なので入り口からありがたく拝見させていただいた。御位牌は普通めったに見られないものなので、これだけでも300円払った価値はあった。
本堂を退出した後は墓所のほうへ。ここには代々の上杉家ゆかりの方々をはじめ、上杉家家臣のお墓がある。その中でも有名なのは「直江兼継」夫妻のお墓である。
ここに埋葬されている直江兼継の妻「お船の方」は、直江信綱の妻でもあった。直江信綱が論功賞のもめ事で殺害された後、直江家断絶を恐れた景勝公が信綱の妻であった「お船の方」に兼継を婿養子させたのである。
しかし、ここの墓所には越後の春日山で終生を迎えてしまった「直江信綱」本人の墓は無い…。
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